仕訳の次は何をするの?勘定口座への転記と集計をやさしく解説
この記事について
この記事では、仕訳が貸借対照表や損益計算書にどう反映されていくのかを説明していきます。
今まで学んできた点が、線でつながって視界が開ける瞬間です。つながる楽しさを感じてもらえたら嬉しいです。もし忘れてしまったところがあれば、一旦戻って確認してみてくださいね。
仕訳と損益計算書・貸借対照表をつなぐ勘定口座

前回、たくさん練習した仕訳が、損益計算書と貸借対照表の材料だってお話をしたね。

うん。あと勘定口座って言ってた!
初めて聞く単語だったから気になってた!!

すごい!しっかり覚えてたね。
今回は仕訳と損益計算書・貸借対照表をつなぐ勘定口座についてお話していくよ。

もし「仕訳」や「損益計算書」「貸借対照表」に不安があれば、このあたりの記事を読んでみてね。



勘定口座ってなに?

それでは勘定口座がどんなものを見せちゃうね。どーーん
| 現金 | |
|---|---|

これが勘定口座か〜。
現金って書いてあるね。あと…左と右に分かれてるんだね。

そう、この左と右を分けるTの字に似た形から、Tフォームとも呼ばれるんだ。

あ、確かにTの字だ!

そして左右は仕訳の借方と貸方と一緒だよ。
現金って書いてあるのは、この勘定口座が現金を集計するためのものだからだね。

今まで現金の勘定科目を使って行った仕訳を、全部ここに集めていくんだ。

え、現金だけ?

現金の勘定口座には現金だけが集まるよ。
そして他の勘定科目も、それぞれの勘定口座に集めていくよ。

つまり、仕訳で出てきた勘定科目ごとに勘定口座があって、そこに仕訳を集めていくってことなんだね。

そのとおり!
では実際にどうなるのかを見てみよう。
仕訳を勘定口座に転記してみよう

では前回例題にした仕訳から、いくつかチョイスしてきたよ。
① 4/1 (借)売掛金 50,000 (貸)売上 50,000
② 4/10 (借)現金 30,000 (貸)売掛金 30,000
③ 4/15 (借)仕入 30,000 (貸)現金 30,000

見覚えあるある!でも日付なんてあったっけ?

よく気付いたね。今回追加したんだ。
お金やモノは、動いた日があるからね。勘定口座に記入するときは、いつの出来事かわかるように日付も一緒に書くんだよ。

さて、今回の例題には勘定科目が4つあるね。

売掛金、売上、現金、仕入の4つだね。

そう。だから勘定口座も4つになるよ。
そして仕訳を勘定口座に書き写す作業のことを転記っていうんだ。

この転記はと〜っても簡単。
仕訳の勘定科目がある側と同じ側の勘定口座に
・日付
・仕訳時の反対側の勘定科目(相手勘定科目)
・金額
を書き写すだけ!

えっそれだけ?

そう、それだけ。
だからさっきの例題①はこうなるよ。
① 4/1 (借)売掛金 50,000 (貸)売上 50,000
| 売掛金 | |
|---|---|
| 4/1 売上 50,000 | |
| 売上 | |
|---|---|
| 4/1 売掛金 50,000 | |

勘定口座は期間分をまとめて書くから、このまま②も追加していくよ。
① 4/1 (借)売掛金 50,000 (貸)売上 50,000
② 4/10 (借)現金 30,000 (貸)売掛金 30,000
| 現金 | |
|---|---|
| 4/10 売掛金 30,000 | |
| 売掛金 | |
|---|---|
| 4/1 売上 50,000 | 4/10 現金 30,000 |
| 売上 | |
|---|---|
| 4/1 売掛金 50,000 | |

そして③も追加したら完成だ
① 4/1 (借)売掛金 50,000 (貸)売上 50,000
② 4/10 (借)現金 30,000 (貸)売掛金 30,000
③ 4/15 (借)仕入 30,000 (貸)現金 30,000
| 仕入 | |
|---|---|
| 4/15 現金 30,000 | |
| 現金 | |
|---|---|
| 4/10 売掛金 30,000 | 4/15 仕入 30,000 |
| 売掛金 | |
|---|---|
| 4/1 売上 50,000 | 4/10 現金 30,000 |
| 売上 | |
|---|---|
| 4/1 売掛金 50,000 | |

これがこの仕訳期間の勘定口座だよ。
勘定口座の残高を求めよう

ここで、売掛金の勘定口座をピックアップするよ。
| 売掛金 | |
|---|---|
| 4/1 売上 50,000 | 4/10 現金 30,000 |

借方は合計50,000円、貸方は合計30,000円。
この差額のことを残高と言うんだ。
50,000ー30,000で20,000円が借方に残る。
つまり20,000円の借方残高だよ。

もし借方や貸方に、他にもたくさん仕訳が転記されていたらどうするの?

借方・貸方それぞれで全てを合計してから差し引くよ。

そうすると期間中の勘定科目の最終的な金額がわかるようになるんだ。
今回の売掛金なら、期間中に増えたり減ったりしたけれど、最終的に借方残高が20,000円になったってことだね。

たくさんの勘定科目が勘定口座で集計されて、残高っていう形でスッキリまとめられるんだね。
勘定科目と財務諸表のつながり

さて、今日の一番大事なところにきたよ。
各勘定口座の残高は、最終的に財務諸表…つまり損益計算書や貸借対照表につながっていくんだ。

おぉ、つながるつながる!!

えっと…会社の経営成績がわかるのが損益計算書で、財政状態がわかるのが貸借対照表だっけ?

そのとおり。そして損益計算書と貸借対照表はこんなパーツでできているんだ。

勘定口座で各勘定科目の残高がわかったね。
その残高を5つのグループ別にまとめていくと、損益計算書と貸借対照表が完成するんだよ。

おおぉ…!!今まで学んできたことがつながって形になるんだね。

そうそう。改めて流れをまとめるとこうなるよ。

今まで学んできたことが、最初に学んだ簿記の目的に、ここで全部繋がるんだね…!

日々のお金やモノの動きを仕訳で記録する。
勘定口座にまとめてわかりやすくする。
集計で形を整えたら、財務諸表ができるんだね。

そうだね。
今まで、初めて見る言葉やわかりにくいこともあったと思うけど、学んできたことがここにつながるんだ。ここまでよく頑張ったね。
まとめ
・勘定口座はTの形に似た帳簿で、Tフォームとも呼ばれる
・勘定口座は勘定科目ごとに仕訳の内容をまとめるもので、仕訳を勘定口座に書き写すことを転記という
・転記は、勘定科目が記入されている側と同じ勘定口座の側に書き写す。
勘定科目が借方にあれば、勘定口座の借方に、
勘定科目が貸方にあれば、勘定口座の貸方に以下の内容を記入する。
①発生日②相手勘定科目③金額
・期間中の仕訳が全て勘定口座に転記されたら、貸方合計と借方合計を計算し、その差が残高となる
・各勘定口座の残高が集まると、損益計算書や貸借対照表が出来上がる

仕訳から財務諸表への流れ、少しつかめてきたかな?
次の記事からは、勘定科目をひとつひとつ、もっと詳しく見ていくよ。
まずは身近な現金や預金から始めていこう。

