【簿記3級・013】決算ってなに?期末に必要な調整をやさしく解説
この記事でわかること
前回はBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)の関係を式にまとめた5つの公式を学びました。
今回からはいよいよ「決算」に入ります。決算とは何か、何のためにやるのか、期末にどんな調整が必要になるのかを学んでいきましょう。
決算ってなに?

【簿記3級・011】のお話の中で、会社は「会計期間」という1年間の区切りで、お金の動きを記録していると学んだね。


会計期間の終わりに、1年分の記録を整理して正確なBSとPLを完成させる作業のことを「決算」というよ。
(4月1日)
スタート
(4月〜3月)
仕訳・転記を繰り返す
(3月31日)

1年間の締めくくりの作業だね。
でも、決算ってなんのためにするの?

主に3つの目的があるよ。
①株主や経営者に「今期の成績」を伝える
②銀行などの取引先に「会社の財務状況」を報告する
③税務申告のために、正しい利益を計算する
この3つのために、正確なBSとPLを完成させることが決算の目的なんだよ。
資産の今の価値と貸借対照表

決算では、期中に記録した数字が実際の状況と合っているかを確認して、ズレがあれば修正する必要があるよ。
まず資産の例を見てみよう。
期首にパソコン200,000円を購入して、備品として記録したとするよ。このパソコンは4年間使えるものだとするね。
1年間使うと、少し古くなって価値が下がるよね。

確かに、1年間使ったらその分だけ古くなるね。

4年間で200,000円分の価値がなくなるから、1年当たり50,000円ずつ価値が減っていくよ。
だから期末には「1年間使って減った分の価値(50,000円)」を費用にすることで資産の価値を減らして、備品の金額を修正する必要があるんだ。
200,000円
パソコンの現在の価値は?
(BSに残る金額)
(PLに計上する金額)

期首に「備品200,000円」って記録したけど、期末では150,000円に減ったよって分かるように修正しなきゃいけないんだね。

そのとおり!
期中にはわからなかった「1年間使って減った分の価値」を、期末にまとめて調整するんだよ。
この調整があってはじめて、BSの金額が正しい数字になるんだよ。
今期の費用の金額と損益計算書

もうひとつ、費用の金額についても調整が必要になる場合があるよ。
例えば、10月に1年分の保険料12,000円を支払ったとするよ。保険の期間は10月〜翌年9月の12ヶ月分。でも会計期間は4月〜3月だったら、どうなるかな?

12,000円全部を今期の費用にしちゃダメなんだね。
来期分の6,000円は来期の費用だから、別にするのか。

正解!期中に「保険料12,000円」と記録していても、実際に今期のPLに計上するのは6,000円だけ。期末にこのズレを修正する必要があるんだ。

来期の分の6,000円って、今期はどうなるの?

資産として扱うよ。詳しい話はまた今度説明するね。

はーい!

備品の例も保険料の例も、期中の記録をそのままにしておくと金額が正確じゃなくなるんだね。

まさにそれが、決算で調整が必要な理由だよ!
期末に正しい金額に整えることで、はじめて正確なBSとPLが完成するんだ。
まとめ
・決算とは、会計期間の終わりにBSとPLを完成させる作業のこと
・目的:株主・銀行・税務申告のために正確な財務諸表を作ること
期末に調整が必要になる2つの例
① 備品などの資産は、使用した分だけ価値が減る → 期末に費用として計上して金額を修正する
② 保険料など、今期と来期にまたがる費用は、今期分だけをPLに計上する → 来期分は今期の費用にしない

次回は「収益の計上」について学んでいくよ。
どんなときに収益として記録するのか、代表的な勘定科目といっしょに解説していくからね。

