簿記3級

【簿記3級・019】返品の仕訳をやさしく解説|仕入戻し・売上戻りの違いとは

はるり

この記事でわかること

前回は掛取引の基本(買掛金・売掛金の仕訳)を学びました。

今回は掛取引の続きとして、返品を学びます。「仕入れた商品を返したとき」と「売った商品が返ってきたとき」の2パターンを、それぞれの仕訳と一緒に確認していきましょう。

  • 返品(仕入戻し・売上戻り)の仕組みがわかります
  • 仕入れた商品を返品したときの仕訳(仕入戻し)ができます
  • 売った商品が返品されてきたときの仕訳(売上戻り)ができます

返品とは

返品とは、取引した商品を相手に返す(または相手から返ってくる)ことだよ。簿記では、仕訳を「なかったことにする」ように逆向きに記録するよ。

返品には2つの立場があって、それぞれ名前が違うよ。

用語どんなとき?何を取り消す?
仕入戻し 仕入れた側が商品を返すとき 仕入・買掛金を取り消す
売上戻り 売った側に商品が戻ってくるとき 売上・売掛金を取り消す

「取り消す」って、どうやって仕訳するの?

元の仕訳と「逆向き」に書けばOKだよ。仕入れたときに「仕入/買掛金」と書いたなら、返品するときは「買掛金/仕入」と逆にするイメージだよ。

仕入戻し(仕入れた側の返品)

掛けで仕入れた商品を返品するケースを見てみよう。元の仕入の仕訳を「なかったこと」にするよ。

仕入時と仕入戻しの比較

例題① 仕入時の仕訳(復習)
商品30,000円をA商店から掛けで仕入れた。
借方(左)金額貸方(右)金額
仕入 30,000 買掛金 30,000
✏️ 仕入(費用)が増えるから借方、買掛金(負債)が増えるから貸方だよ。
例題② 仕入戻しの仕訳
例題①で仕入れた商品のうち10,000円分が破損していたため、A商店へ返品した。
借方(左)金額貸方(右)金額
買掛金 10,000 仕入 10,000
✏️ 仕入時の逆向きだよ。仕入を取り消す(減らす)から貸方、買掛金の義務も減るから借方になるよ。

例題①と②を比べると、借方と貸方がちょうど逆になってるね!

そう!「取り消す=逆向きに書く」が返品の基本ルールだよ。全部返品するなら30,000円、一部返品なら返した金額だけ逆向きに書けばOKだよ。

売上戻り(売った側の処理)

今度は売った側。掛けで売った商品が返ってきたとき、売上の仕訳を取り消すよ。

売上時と売上戻りの比較

例題③ 売上時の仕訳(復習)
商品50,000円をB商店に掛けで売った。
借方(左)金額貸方(右)金額
売掛金 50,000 売上 50,000
✏️ 売掛金(資産)が増えるから借方、売上(収益)が増えるから貸方だよ。
例題④ 売上戻りの仕訳
例題③でB商店に売った商品のうち15,000円分について、注文と異なる品が混入していたとの連絡があり、返品を受け付けた。
借方(左)金額貸方(右)金額
売上 15,000 売掛金 15,000
✏️ 売上を取り消す(減らす)から借方、売掛金の権利も減るから貸方になるよ。

仕入戻しも売上戻りも、「元の仕訳の逆」って考えれば同じルールなんだね。

その通り!表にまとめると、こうなるよ。

種類借方(左)貸方(右)
仕入戻し 買掛金 仕入
売上戻り 売上 売掛金

練習問題で確認しよう

仕訳の?のセルをタップ(クリック)すると答えが出るよ。勘定科目と金額を両方考えてから確認しよう。

問題①
商品40,000円をC商店から掛けで仕入れた。
借方金額貸方金額
現金を払っていないとき、貸方はどの勘定科目かな?
問題②
問題①で仕入れた商品のうち8,000円分が注文と異なる品だったため、C商店へ返品した。
借方金額貸方金額
仕入戻しは問題①の逆向きだよ。仕入(費用)が減るときは借方・貸方どちらかな?
問題③
商品70,000円をD商店に掛けで売った。
借方金額貸方金額
現金をまだ受け取っていないとき、借方はどの勘定科目かな?
問題④
問題③でD商店に売った商品のうち20,000円分が、注文数より多く納品されていたと連絡があり、返品を受け付けた。
借方金額貸方金額
売上戻りは問題③の逆向きだよ。売上(収益)が減るときは借方・貸方どちらかな?

問題①②が仕入→返品、問題③④が売上→返品の流れになってるんだね。

よく気づいたね!返品の仕訳は「元の取引を逆に書く」というシンプルなルールだから、まず元の仕訳を思い出してから逆向きに書く習慣をつけるといいよ。

まとめ

返品のポイント

仕入戻し:仕入れた側が商品を返すとき。仕入時の逆向き(買掛金/仕入)で記録する

売上戻り:売った側に商品が返ってくるとき。売上時の逆向き(売上/売掛金)で記録する

共通ルール:返品の仕訳は「元の仕訳を逆向きに書く」。一部返品なら返した金額だけ取り消せばOK

仕訳を間違えないためのコツ

① まず「元の取引の仕訳」を思い浮かべる

② その借方と貸方をそっくり入れ替えるだけで返品の仕訳になる

次回は、商品の仕入れや販売にかかる運送料などの費用「諸掛」について学んでいくよ。誰が負担するかによって仕訳がどう変わるか、一緒に確認していこう。

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【簿記3級・018】掛取引の仕訳をやさしく解説|買掛金・売掛金・請求書・入出金明細
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