簿記3級

【簿記3級・021】前払金・前受金の仕訳をやさしく解説

はるり

この記事でわかること

前回は諸掛(しょがかり)の仕訳を学びました。

今回は前払金・前受金を学びます。商品の売買で「代金を先に払う・先に受け取る」場面の仕訳を、売主側・買主側それぞれで確認していきましょう。

  • 前受金・前払金がどんな勘定科目かわかります
  • 予約金を受け取ったとき・引き渡したときの仕訳ができます
  • 買主側(前払金)の仕訳もあわせて理解できます

前受金とは

前受金(まえうけきん)とは、商品を引き渡す前に得意先から受け取る代金のことだよ。

商品を渡す前に受け取るお金…
そんなことあるの??

日常生活の一コマで例えると、誕生日のお祝いをするために事前にケーキを予約して、代金を予約時に払った。こんな場合はどう?

お客さんはケーキは受け取ってないけど、お金は渡してる。

そしてケーキ屋さんは商品を渡してないけど、お金を受け取ってる!

そうだね。このケーキ屋さんの「まだ商品を渡していないから、後で渡す義務がある」という状態を、前受金を使って負債として記録するよ。

後で渡す義務が負債かぁ。
お金を受け取ったから資産みたいだけど、違うんだね。

そうなんだよ。義務(商品を渡す義務)があるから負債になるんだ。商品を引き渡して初めて「売上」として収益に変わるんだ。

前受金の処理(売主側)

予約金を受け取ったとき

例題① 予約金の受取(売主側)
A商店から商品 50,000円の注文を受け、予約金として 10,000円を現金で受け取った。
借方(左)金額貸方(右)金額
現金 10,000 前受金 10,000
✏️ まだ商品を渡していないので売上にはしないよ。「後で商品を渡す義務」として前受金(負債)の貸方に記録するよ。

商品を引き渡したとき

例題② 商品の引渡し(売主側)
注文を受けた商品 50,000円をA商店に引き渡した。残代金 40,000円は掛けとした(例題①の続き)。
借方(左)金額貸方(右)金額
前受金 10,000 売上 50,000
売掛金 40,000
✏️ 商品を渡した時点で「義務が完了」→ 前受金(負債)を借方で消すよ。売上は商品の全額 50,000円。残りの 40,000円(50,000円 − 10,000円)は売掛金として記録するよ。

商品を引き渡したときに前受金が借方に移動して、負債がなくなるんだね。

その通り。

前受金は商品を引き渡した瞬間に役目を終えるんだ。
だから売上が上がると前受金は消えるんだよ。

前払金の処理(買主側)

ではさっきの取引を、今度は買主(A商店)側から見てみよう。

買主が代金を先に支払う場合は前払金(まえばらいきん)を使うよ。

前払金は「後で商品を受け取る権利」だから資産として記録するよ。売主側の前受金(負債)とちょうど対になる関係だね。

予約金を支払ったとき

例題③ 予約金の支払い(買主側)
商品 50,000円を注文し、予約金として 10,000円を現金で支払った。
借方(左)金額貸方(右)金額
前払金 10,000 現金 10,000
✏️ まだ商品を受け取っていないので仕入にはしないよ。「後で商品を受け取る権利」として前払金(資産)の借方に記録するよ。

商品を受け取ったとき

例題④ 商品の受取(買主側)
注文した商品 50,000円を受け取った。残代金 40,000円は掛けとした(例題③の続き)。
借方(左)金額貸方(右)金額
仕入 50,000 前払金 10,000
買掛金 40,000
✏️ 商品を受け取った時点で仕入(費用)を全額 50,000円で記録するよ。前払金(資産)は貸方で消して、残りの 40,000円は買掛金として記録するよ。

前受金・前払金の対比まとめ

立場勘定科目分類増えるとき(記録する側)消えるとき
売主 前受金 負債 予約金を受け取ったとき(貸方) 商品を引き渡したとき(借方)
買主 前払金 資産 予約金を支払ったとき(借方) 商品を受け取ったとき(貸方)

練習問題

仕訳の空欄をタップして答えを確認しよう。

問題①(売主側)
B商店から商品 30,000円の注文を受け、予約金として 5,000円を現金で受け取った。
借方(左)金額貸方(右)金額
ヒント:お金は受け取ったけど、商品はまだ渡していないよ。前受金は資産・負債どちらかな?
問題②(売主側)
問題①の続き。注文を受けた商品 30,000円をB商店に引き渡した。残代金 25,000円は掛けとした。
借方(左)金額貸方(右)金額
ヒント:前受金(負債)を消すには借方・貸方どちらに書くかな?売上は商品の全額になるよ。
問題③(買主側)
商品 30,000円を注文し、予約金として 5,000円を現金で支払った。
借方(左)金額貸方(右)金額
ヒント:お金を払ったけど、商品はまだ受け取っていないよ。前払金は資産・負債どちらかな?
問題④(買主側)
問題③の続き。注文した商品 30,000円を受け取った。残代金 25,000円は掛けとした。
借方(左)金額貸方(右)金額
ヒント:前払金(資産)を消すには借方・貸方どちらに書くかな?仕入は商品の全額になるよ。

まとめ

前払金・前受金のポイント

・前受金(売主側)は負債。商品を引き渡す前に受け取った代金。商品を渡したとき売上に振り替える。

・前払金(買主側)は資産。商品を受け取る前に支払った代金。商品を受け取ったとき仕入に振り替える。

・売上と仕入を計上するのは「商品を引き渡した・受け取ったとき」。お金の授受のタイミングとずれるのがポイント!

次回はクレジットカードによる商品売買を学ぶよ。カード払いで商品を売ったときの仕訳と、代金の回収方法を見ていこう

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生きることが不安でたまらなかった私が
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